これからのメタ考察4 ーTire2ー
2004年3月4日 MtG考察・研究こんばんは。
引き続きTire2の考察を。
今回はサイクリングと白単コントロールのお話。
・白赤サイクリング(WR Cycling)
オンスロート発売直後から誕生して今まで絶えずスタンダードトーナメントシーンに登場し続けてきたデッキ。
もはや、動きは説明するまでもないだろうが、サイクリングカードを次々とサイクリングしながら相手のクリーチャーは《神の怒り/Wrath of God(8ED)》などでコントロール。
自分のクリーリャーは《霊体の地滑り/Astral Slide(ONS)》で守りながら、《稲妻の裂け目/Lightning Rift(ONS)》と《賛美されし天使/Exalted Angel(ONS)》などのフィニッシャーによって勝利を収めるデッキ。
DSTから得たものといえばやはり《ミラディンの核/Mirrodin’s Core(DST)》だろう。
このカードのお陰で白赤という対抗色にも関わらず、色マナ供給の確かな安定を手に入れたと言えるだろう。
・これからのサイクリング
さて、速攻デッキメタに移行する中で本来ディフェンシブなはずのコントロールが若干オフェンシブ(正確には受動的から能動的)に変化しつつあるのは周知の事実で、《頭蓋骨絞め/Skullclamp(DST)》や《電結の荒廃者/Arcbound Ravager(DST)》を止めるためにメインから《減衰のマトリックス/Damping Matrix(MRD)》までさいようされているが、白青コントロールや白単コントロールやあからさまなアンシナジーから《忘却石/Oblivion Stone(MRD)》や《精神隷属器/Mindslaver(MRD)》がメインに積めないという事態が起こっている(実際にはそれらのカードは必要ないという次元にまでたっしているが)。
しかしながら、サイクリングデッキが有する2種類のキーエンチャントは《減衰のマトリックス/Damping Matrix(MRD)》の影響を全く受けないためにそれが場にあっても常にいつも通りの動きが出来るのはサイクリングデッキにとっては一種の追い風であると言えよう。
さらに《霊体の地滑り/Astral Slide(ONS)》は《電結の荒廃者/Arcbound Ravager(DST)》から生まれた+1/+1カウンターを無にすることが出来るのも1つの特徴である。
しかしながら、他のコントロール同様に速攻デッキのトップスピードにはついていけなかったり、どすこいグレートや歌ゴブリンの高速召還に弱かったりする場合があるのはいたし方ないところか。
だが、これだけ変動するメタの中でほぼ原型を保っていることは他のデッキにない強みかもしれないし、比較的どのデッキとも対等かもしくはそれ以上に渡りあえるポテンシャルは目を見張るものがあり、この環境には比較的マッチしていると思われる。
間違いなく、今後の活躍が期待できるデッキの1つだろう。
・白単コントロール(Mono White Control)
初出は、オンスロートブロック構築だっただろうか。
その後、ミラディン発売後は《雲上の座/Cloudpost(MRD)》などが生み出す膨大なマナを背景に12枚という大量のリセットスペルよって場のパーマネントをコントロールし、最後は白ではおなじみの《永遠のドラゴン/Eternal Dragon(SCG)》や《賛美されし天使/Exalted Angel(ONS)》、《正義の命令/Decree of Justice(SCG)》によって勝負を決する非常に大味なコントロールデッキ。
2003FINALSにおいては、それまで相手に干渉する手段を持たなかったこのデッキはメインから《精神隷属器/Mindslaver(MRD)》を搭載することで当時メタの中心だったコントロールデッキを蹂躙したのは記憶に新しい。
DSTからは《原野の脈動/Pulse of the Fields(DST)》を得る事でさらに長期戦に強くなった。
・これからの白単コントロール
これが意外といける様子。
白青コントロールいに比べて小回りは利かないものの、白単色であるだけあってクリーチャーコントロールに関しては随一。
また、《原野の脈動/Pulse of the Fields(DST)》は速攻デッキによる瞬殺からことごとく身を守り、充分に反撃する機会を与えてくれるのだ。
ただ、やはり気になるのはそのひとつひとつの行動が大味すぎること。
速攻系にメタを絞る事で《精神隷属器/Mindslaver(MRD)》が抜ける傾向にあるので他のコントロールへの耐性が若干低くなってしまうのだ。
これはどのコントロールデッキも同じなのでサイド後勝負といったところか。
《翼の破片/Wing Shards(SCG)》も数少ない軽量除去ということで採用されているがその数は決して安定しない。
クリーチャーへの対処法が除去しかないので、ウルザトロンに《ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus(DST)》を2体並べられた日にはもはやお手上げだ。
こちらも今後のメタ次第といったところか。
白青と同等の位置にいると見ていいだろう。
しかしながらデッキパワーはかなりのものがあるのでまだまだ悲観するには早いデッキだ。
今後の動向を見守っていきたい。
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ここまで、Tire2に入ってから3つのコントロールを見てきたが、サイクリング以外はメインからかなりデリケートな調整が必要に感じるので、使用者の皆さんは充分に気をつけてもらいたい。
サイクリングは《減衰のマトリックス/Damping Matrix(MRD)》とのかみ合い具合がかなりいい味を出してると思うのでサイドボードをよく練ればいいデッキに仕上がるのではないだろうか。
いづれにしても、コントロール信者にとって、そこらじゅうで3ターンキルが飛び交う環境は決して良いとは言えないが、まだまだ戦えるデッキであるというのは間違いないだろう。
では、また。
読んでくれてありがとうございます。
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